今回取り上げるのは1791年生まれのツェルニーが、
1845年に作曲した交響曲第5番変ホ長調である。
聴いたCDの演奏はニコス・アティネオス指揮、
フランクフルト・ブランデンブルク州立管弦楽団のものである。
第一楽章アンダンテは、壮大さを感じる序奏で始まる。
それはハイドンの交響曲第104番の第一楽章を思わせる感じである。
やがて力強く推進力のある主題が奏でられるが、
それはベートーヴェンの交響曲第3番の第一楽章の主題を想起させる。
もう一つの主題は穏やかな感じの対照的な旋律である。
主題は展開されていき、そこでもベートーヴェンの影響を感じる。
まあ、ベートーヴェンの弟子であればそれは当然のことである。
ホルンの吹奏や木管楽器の奏でる旋律は心地よい。
盛り上がりをみせて、ティンパニが叩く中、最後は力強く終わる。
第二楽章アンダンテ・ソステヌートは、弦楽器中心に緩やかに始まる。
木管楽器も加わり、牧歌的な感じになり、平和な感じである。
その後は弦楽器と木管楽器中心に進行し、時々金管楽器が加わる。
盛り上がりをみせていく部分も時々みられるが、それは長く続かない。
その盛り上がっていくところはベートーヴェン風なところを感じさせる。
最後は穏やかに終わるかと思ったら、いったん盛り上がって終わる。
第三楽章スケルツォは、軽快で明るい旋律で始まる。
弦楽器と木管楽器中心に旋律は奏でられていく。
中間部は牧歌的であり、木管楽器中心に活躍する。
再び冒頭の旋律が奏でられていくが、
盛り上がり方はベートーヴェンであり、最後力強く終わる。
第四楽章フィナーレは、力強く生き生きとした旋律で始まる。
それはまるで歌劇の序曲の主題のようでもある。
といえばベートーヴェンの序曲かと思い、
その影響もあるかと改めて感じてしまう。
その旋律を中心に音楽はドラマティックに展開されていく
弦楽器に金管楽器が絡んで鳴り響き、盛り上がったところで終わる。
ベートーヴェンの弟子であるリースやツェルニーの交響曲を聴くと、
いかにベートーヴェンという人物の存在が大きいのかが、
改めて実感させられてしまうのである。