昨日は横浜から星川駅まで歩きました。
途中聴いたのは、メンデルスゾーンの歌曲集。
メンデルスゾーンの歌曲というと、
「歌の翼」くらいしか知らないのだが、
以前買ったバーバラ・ボニーが歌っているCDが、
聴かないままになっていたので、聴いてみた。
メンデルスゾーンの27もの歌曲を聴いてみて、
意外にいい曲ばかりで、聴きやすいなと思った。
もちろん「歌の翼」は有名なだけでなく、
流れるような旋律がいい曲だなあと思わせる。
他の曲も、ロマン派的な部分を見せながらも、
それにどっぷりつかることのないところがいい。
曲として印象に残ったのは「尼僧」である。
ウィーラントの詩は、若者を愛した修道院の
若い尼僧の物語を淡々と描いているのだが、
その哀愁を帯びた旋律が何ともいい。
スウェーデンの詩に基づく「冬の歌」も
森に行きたがる子どもとそれを結局認めてしまう母の話。
でも、結局森に行った子どもは帰ってこない。
母は子どもを失い一人ぼっちになる。
そんな内容の歌なのだがやはり哀愁がただよう。
詩の内容はマーラーの「亡き子をしのぶ歌」の
「こんなひどい嵐の日には」と似た感じではある。
「もうひとつの五月の歌(魔女の歌)」も
激しくそして軽快なピアノの伴奏に乗り、
怪しげな魔女の集会の話が歌われる。
魔女・魔王の話に関係する歌曲としては、
シューベルトの「魔王」も有名なのだが、
メンデルスゾーンの曲もなかなかいい。