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アレクサンドル・ボロディンの交響曲第1番変ホ長調作品1を聴きながら三枚町から西谷まで歩く

昨日は三枚町から西谷まで歩きました。
途中聴いたのは、1833年生まれのボロディンの作品。
サンクトペテルブルクで生まれた彼は、
ロシア5人組を代表する有名な作曲家であることには違いない。
化学者であり、医師でもあった彼の残した作品は少ないが、
その割にはで知られている作品が多いのも事実である。
バラギレフとの出会いによって作曲に取り組むようになり、
この交響曲第1番を完成させるようになったのだから、
人と人の出会いというものの重要さを感じさせるものだ。
聴いたCDは、アンドリュー・ディーヴス指揮、
トロント交響楽団の演奏によるものである。

交響曲第1番変ホ長調作品1は1869年に初演された作品で、
交響曲第2番ほど有名ではないが、初めて作曲し、
世に出した作品にしては優れているのではないだろうか。
第一楽章アダージョアレグロは、ソナタ形式で書かれている。
堂々とした感じのユニゾンで始まる冒頭の部分はなかなかである。
ロシア的で叙情的な旋律は、強烈な印象はないもののボロディンらしい。
ティンパニが叩く4つの音によるリズムの動機は、
何度も出てくるので第一楽章では重要な要素であり、印象的である。
二つの主題により音楽は展開され、最後は回想風に主題が現れ静かに終わる。

第二楽章スケルツォは、激しさを時々持ちながら、
時には軽快に幻想的な感じで、そして時には堂々とした音楽になる。
複合三部形式で書かれ、中間部の民謡風の旋律も美しい。
第三楽章アンダンテは、チェロにより歌うような旋律が奏される。
イングリッシュホルンなどの木管楽器が活躍し、叙情的な世界が描かれる。
第四楽章アレグロモルト・ヴィーヴォは、ソナタ形式で書かれ、
弦楽器のユニゾンにより力強い第一主題が奏される。
対照的に軽快だが穏やかな感じの第二主題とともに音楽は展開され、
このあたりの主題の展開の手法などたいしたもんだなあと感じる。
最後は堂々としたコーダに入り、金管楽器が活躍し華々しく終わる。