昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1839年3月17日生まれのラインベルガーの作品。
リヒテンシュタイン生まれの彼は12歳ミュンヘンに住み、
フランツ・ラヒナーなどにオルガンと音楽理論を学び、
ミュンヘンの多くの教会でオルガン奏者として活躍し、
1867年にはワグナーやハンス・ビューローが、
改革を行った王立音楽学校の教師となり、
1877年には宮廷楽団の指揮者となった。
作曲家としては、多くのオルガン・ソナタや
ミサやオラトリオなど宗教曲を残しているらしい。
ヴァイオリンとオルガンのための6つの小品は、
1874年に作曲され、作品番号150品となっている。
第1曲「主題と変奏」は、主題をもとにした変奏曲風の作品。
オルガンが加わることでバッハ風な厳粛な雰囲気を持たせるが、
ヴァイオリンはロマン派的で、情熱的な音楽を奏でる。
ヴァイオリン奏者による短いカデンツァ風の箇所も用意されている。
第2曲「夜の歌」は、オルガンとヴァイオリンが、
歌曲風の甘い旋律を掛け合いながら進行していく短い曲。
第3曲「ジーグ」は、古典風な舞曲で軽快な曲である。
バッハ風な感じを持つ印象的な旋律を様々に展開していく。
メンデルスゾーンを想起させるような音楽でもある。
第4曲「パストラーレ」は、ゆったりとした牧歌風の曲である。
フォーレの音楽のようなフランス音楽風な感じを持つ曲である。
第5曲「エレジー」は感傷的な旋律が奏されるが、
その雰囲気に踊れることのない気品ある短い曲である。
第6曲「序曲」はヴァイオリンによる序曲風の音楽が終わると
オルガンによるフーガ風の音楽が始まり、
ヴァイオリンがそれに加わり音楽は華やかさを持つ。
オルガンがバッハ風のフーガの世界を保ちつつ、
ロマンティックな部分をヴァイオリンが作り出す。
それにしてもヴァイオリンとオルガンという
2つの楽器の組み合わせによる音楽は、
そんなにあるわけではないだろうが、
このような音楽を作曲したラインベルガーは、
ユニークな作曲家であるなあと思う。