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アントン・ブルックナーの交響曲第5番変ロ長調WAB105を聴きながら、三枚町から西谷駅まで歩く

昨日は三枚町から西谷駅まで歩きました。
途中聴いたのは1824年生まれのブルックナーが、
1875年から1878年にかけて作曲された交響曲第5番変ロ長調WAB105である。
今回聴いたCDはロヴロ・フォン・マタチッチ指揮、
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるもの。
高校時代にレコードで買って、よく聴いていた録音である。
第一楽章アダージョアレグロは、序奏つきのソナタ形式
序奏のアダージョは低弦のピッチカートに乗って、
弦楽器が穏やかな旋律を奏で、金管楽器によるコラールが鳴り響く。
主部のアレグロに入り、主題が奏でられるが、
軽快に進めていくマタチッチ盤の演奏は心地よい。
そのテンポの速さによく金管楽器がついていると感心する。
コーダで金管楽器が加わって盛り上がって終わるところは爽快感がある。
第二楽章アダージョは弦のピッチカートに乗って、
オーボエが寂しげな旋律を奏でていく。
もう一つは弦楽合奏による味わいある旋律である。
マタチッチ盤はその寂寥感をうまく表現している。

第三楽章スケルツォモルト・ヴィヴァーチェは、
複合三部形式で書かれ、せわしい感じの第一スケルツォ
レントラー風の第二スケルツォが繰り返される。
ここでもマタチッチの指揮は冴えており、
中間部のトリオと再び現れるスケルツォ主題をうまく対比させ、
最後の金管楽器中心に華々しく終わるところもいい。
第四楽章フィナーレはアダージョの序奏で始まり、
始まりは第一楽章と同じような感じで始まる。
クラリネットがこの楽章の主題の一部動機を示し、
第一楽章の第一主題、第二楽章の第一主題が回想される。
主部に入りチェロとコントラバスが第一主題を力強く奏で、
これがフーガ風展開していくところはいつ聴いても素晴らしい。
そしてヴァイオリンがスケルツォ楽章のレントラー風の
主題に似た第二主題を奏で、金管楽器によるコラールが現れる。
このコラール風主題と第一主題が絡み合い二重フーガを形作り、
これを繰り返しながら壮大な音楽を作り上げていくが、
マタチッチ盤は金管楽器と他の楽器とのバランスがよく、
金管楽器を鳴らしすぎないところがとてもいい。
最後は全楽器により盛り上がり、華々しく終わる。