昨日は西谷から三枚町まで歩きました。
途中聴いたのはグスタフ・マーラーの作品で、若き日の歌である。
この作品は第1集が1880年から1889年にかけて作曲され、
第2集・第3集が1887年から1890年に作曲されている。
今回聴いたCDは、ローラント・ヘルマンのバリトン、
ジョフリー・パーソンズのピアノ伴奏によるものである。
この盤はレコードの時代から買ってよく聴いたものである。
特筆するのはジョフリー・パーソンズのピアノ伴奏である。
マーラーの歌曲の魅力を十分に引き出しており、
ローラント・ヘルマンの素晴らしい歌唱とともに安心して聴くことができる。
ここではその中の数曲をあげて触れておきたい。
「ハンスとグレーテ」は、民謡風の楽しい曲で、
輪になって踊る若い男女の中でのやりとりが、
軽快なレントラーのリズムに乗って歌われる。
「いたずらっ子をしつけるために」は、
かっこうの声がマーラーによって加えられ、
ユーモラスな感じが表現されている。
歌詞の内容は、一人の紳士がある家にやってきて母親に、
この家にいるのはいい子か悪い子かを聞く。
いい子には贈り物をあげようという。
そこで親は母親のことをきかない悪い子だと答え、
すると紳士はじゃあ贈り物はあげられないと言って去る。
「緑の森を楽しく歩いた」は、森の中を歩く感じが、
ピアノによって描写され、その中をさまよう人物が、
鳥のさえずりを聞きながら楽しむようすが歌われる。
「夏の交替」は、交響曲第3番第3楽章で使われている旋律である。
「ユーモアをもって(Mit Humor)」とスコアに書かれているように、
夏の牧場でかっこうが死んでしまったが、
その代わりにうぐいすが歌ってくれるだろうという内容の詩で、
滑稽な曲ではあるが、何か風刺的なものも感じさせる曲である。
「二度と会えない」は、故郷を離れた男が、
その間に起きた恋人の死を知り、嘆く悲痛な曲である。
短調と長調の部分を繰り返し、最後は「さよなら」と叫ぶ。
ローラント・ヘルマンの歌はその恋人の悲痛な気持ちを
見事に表現していて、なかなかの名演であると思うし、
ジョフリー・パーソンズのピアノ伴奏も素晴らしい。