昨日は、二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1905年生まれのブリッツスタインの作品。
フィラデルフィアで生まれた彼は、幼い頃から音楽的な才能を発揮し、
ピアニストとしてデビューを果たし、カーティス音楽学校で作曲を学んだあと、
ヨーロッパに留学し、シェーンベルクやナディア・ブーランジェに師事した。
第二次世界大戦で空軍で勤務し、その後空軍製作映画の音楽を作曲していた彼は、
その時の経験を生かし、空輸交響曲を1946年に作曲したようである。
語りとテノール、バリトン、男声合唱とオーケストラのための作品である。
聴いたCDは、オーソン・ウェルズの語り、アンドレア・ヴェイルスのテノール、
デイヴィッド・ワトソンのバリトン、コーラル・アーツ・ソサエティ、
レナード・バーンスタイン指揮のニューヨーク・フィルハーモニックの演奏による。
第一部は四つの部分に分かれており、最初は「飛行理論」となっている。
冒頭はホルンの吹奏に続き、語りが続き、管弦楽はのどかな自然を感じさせ、
合唱が「Airborne(空輸)」と歌い、合唱・管弦楽と絡みながら進んでいく。
盛り上がったあと二つ目の「歴史と神話のバラード」に入り、
テノール独唱と管弦楽による軽快な歌が続き、合唱も加わっていく。
まるでこのあたりはミュージカルのように華やかな感じである。
最後にかけて盛り上がりをみせたあと、静かになって語りが入る。
そしてフルートにより三つ目の「キティホーク」に入る。
木管楽器が最初活躍し、管弦楽全体となり、やがて金管楽器が活躍する。
力強い音楽が奏され、風が吹くような音が再現されて、語りが入る。
四つ目の「空輸」に入り、荒々しい音楽とともに合唱が入り、
第一部のクライマックスを築いて華々しく終わる。
第二部も四つの部分に分かれており、最初は「敵」という部分である。
荒々しい音楽のあと語りが入り、管弦楽が再び入り、合唱も加わる。
そのあと木管楽器中心に軽快な音楽が展開され、打楽器も軽快にリズムを刻む。
合唱と管弦楽のあと、語りの部分が入り、再び木管楽器が活躍する部分を繰り返す。
二つ目の「脅威と接近」に入り、あわただしい感じの緊張感ある音楽となる。
管弦楽のみによりストラヴィンスキーを感じさせるような荒々しい音楽が続き、
そのあとは弦楽器中心に叙情的な旋律が奏されて、やがて金管楽器も加わって終わる。
三つ目の「都市のバラード」は、木管楽器により悲しげな旋律が奏でられ、
語りのあと、合唱が入り感傷的な歌が歌われ、木管楽器も絡んでいく。
そのあとバリトン独唱が入り、さらにテノール独唱が入り、やがて二重唱となる。
そして管弦楽により盛り上がったあとで語りが入り、合唱が再び加わって、
管弦楽も加わり情熱的な音楽となり盛り上がりをみせて、
静まったあとは二つに分かれた合唱の掛け合いが続いて、語りが入って終わる。
最後の「朝の詩」は語りのみとなっており、そのまま第三部に続く。
第三部も四つの部分に分かれており、最初は「“急げ”のバラード」である。
管弦楽は軽快な音楽を奏で、語りが時々入り、独唱者のあとに合唱が入る。
合唱は「Hurry up」という言葉を繰り返していき、軽快に音楽は進行する。
そのあとは劇のように言葉のやりとりがしばらく続き、再び合唱となる。
独唱者たちの重唱が続き、再び「Hurry up」を歌う合唱となって終わる。
二つ目の夜の音楽「爆撃手のバラード」は、クラリネットが旋律を奏で、
ヴァイオリン独奏も入り、弦楽器中心に静かな夜の情景が描写されていく。
そしてバリトン独唱がおだやかにピアノにあわせ、
ロマンティックな歌を歌っていき、木管楽器も加わる。
その歌が終わると独唱者が歌い、語りも入り次の部分に入る。
三つ目のレシタティーヴォ「集合の合唱」は、リズミカルな合唱である。
ミュージカルのように華やかで、明快な音楽で、堂々と終わる。
最後の「オープンスカイ(空の自由)」は、冒頭合唱が「Gloly」と繰り返す。
そして語りが入ったあと、弦楽による室内楽的な音楽が奏されていく。
やがて徐々に木管楽器なども加わり、厚みを増すようになっていき、
再び語りが入り、「誰の勝利?」「誰の栄光?」と語っていく。
そして合唱が入り、いったん管弦楽が激しい音楽を再現させたあと、
合唱が再び入り管弦楽とともに盛り上げ、クライマックスを築いていく。
リズミカルに打楽器が叩き、管弦楽も荒々しい音楽を展開し、
合唱は「Airborne(空輸)」と歌い、独唱者も入り、語りも入り、
合唱と語りと管弦楽で最後は盛り上がって終わる。